カルニチンとアセチルLカルニチンの使い分け

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このページを読むとわかること

・カルニチンとアセチルLカルニチンの使い分けを紹介

・カルニチンは体脂肪代謝を助ける成分であり、運動前や就寝前の摂取が効果的

・アセチルLカルニチンは認知機能向上が期待される成分であり、午前中の摂取が効果的

ダイエットに効果的な成分やサプリメントを調べていると必ずと言っていいほど目にするのがカルニチンという成分。

しかし、LカルニチンとアセチルLカルニチンという似たような名前のサプリメントが出てきて、どっちが良いの?何が違うの?と混乱したことはないですか?

(実際にiHerbで「カルニチン」調べるとアセチルLカルニチンも一緒に表示され、紛らわしいです)

 

ネットで調べると「これらはどちらも体内に存在するアミノ酸の一種です」と書かれていることがあります。

しかし、カルニチンは厳密に言うとアミノ酸ではありません。アミノ酸の類縁体というものです。

類縁体と書くと難しそうですが、要は「アミノ酸っぽいやつ」と言う意味。

類縁体には

・ペプチド:アミノ酸がいくつか合体したもの

・アミノ酸誘導体:トラネキサム酸が有名ですね

・Dアミノ酸:非天然アミノ酸とも言われます

があります。

ここでD型アミノ酸についてもう少し言及しておきます。

D型アミノ酸の反対はL型アミノ酸。天然アミノ酸という意味で、D型とL型とは光学異性体(分子構造が鏡)の関係です。

詳しい話は化楽の話になるので割愛。

アミノ酸をサプリメントとして購入する際は必ずL型を使用したものを選びましょう。LカルニチンやアセチルLカルニチンのLも天然物ですよという意味です。(D型を使ったサプリメントなんてないと思いますが、念のため)

カルニチンについているLも天然ものですよという意味です(カルニチンはアミノ酸ではないのですが)

カルニチンの基礎知識

カルニチンはアミノ酸の一種であるリジンとメチオニンを前駆体として、主に肝臓や腎臓で生合成される成分です。

その際に、ビタミンC、ナイアシン、B6、鉄などの金属イオンも必要です。

カルニチンの働き

カルニチンは、体内で合成される化合物であり、脂肪酸をミトコンドリア内に運搬する役割を担っています。

ミトコンドリアは細胞内の発電所とも呼ばれ、ここで脂肪酸が燃焼され、エネルギーが産生されます。

脂肪燃焼の促進

体脂肪を減らすには

体脂肪を脂肪酸に分解 → 脂肪酸をミトコンドリアに運搬 → ミトコンドリアで燃焼

というプロセスが必要です。

ここでカルニチンは脂肪酸をミトコンドリアに運ぶ「運搬」の役割をします。そのため、ダイエットやボディメイクを目的としたサプリメントに多く配合されています。

エネルギー産生の促進

脂肪燃焼によるエネルギー産生を促進することで、運動能力の向上や疲労回復効果が期待できます。

抗酸化作用

活性酸素の発生を抑制し、細胞の酸化を防ぐ働きも報告されています。

アセチルLカルニチンの基礎知識

アセチルL-カルニチンは、カルニチンにアセチル基が付加した化合物です。

カルニチンの一種ですが、脳への透過性が高く、神経系に作用する点が特徴です。

アセチルLカルニチンの働き

脳機能の改善

アセチルコリンの合成を促進し、記憶力や学習能力の向上、神経細胞の保護効果が期待できます。

アセチルコリンは神経伝達物質の一種で筋肉の収縮や自律神経系の調整、認知機能の維持などの働きがあります。

抗うつ作用

神経伝達物質のバランスを整えることで、うつ症状の改善に効果がある可能性が示唆されています。

抗酸化作用

カルニチンと同様に、抗酸化作用も有しています。

 

このような認知機能への働きからアルツハイマー病やパーキンソン病などの神経疾患、うつ病などの精神疾患の治療薬としての可能性が注目されています。

カルニチンはビタミンCを吸収を促進する?

カルニチンがビタミンCの吸収を促進すると書かれた記事をたまに見かけますが、そのような事実は確認されていません。

しかし、先述したようにカルニチンの合成にはビタミンCが必要ですから、カルニチンを十分補うことでビタミンCを節約することができ、ビタミンCを他の用途に使えるようになるかもしれません。

ビタミンカスケードの考え方で言うと、カルニチン合成の滝つぼがあるが、そこをはじめから満タンにしておくことでその滝つぼをスキップして次の滝つぼにビタミンCを流すイメージですね。

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成分名カルニチンアセチル-L-カルニチン
主な働き脂肪燃焼、エネルギー産生脳機能改善、神経保護
特徴ミトコンドリアへの脂肪運搬脳への透過性が高い
期待される効果ダイエット、運動パフォーマンスの向上、疲労回復記憶力・学習能力、うつ症状改善、神経疾患予防

まとめ カルニチンとアセチルLカルニチンの使い分け

ダイエットや運動パフォーマンス向上が目的ならカルニチンがおすすめです。

脂肪燃焼を促進し、エネルギー産生をサポートすることで、ダイエット効果や運動時の持久力向上に役立ちます。

脳機能改善や神経疾患予防が目的ならアセチルL-カルニチンがおすすめです。

脳への透過性が高く、記憶力や学習能力の向上、神経細胞の保護に役立ちます。うつ症状やアルツハイマー病などの予防も期待されています。

カルニチンの摂取量とタイミング

体脂肪の代謝を助けるため運動前の摂取が効果的です。

また、疲労回復という視点から言えば就寝前の摂取も望ましいでしょう。

もしかしたら「体脂肪を減らす」という観点から言っても就寝前が効果的かもしれません。

というのも、運動時は解糖系が優位でなので体脂肪よりも糖質代謝がメインです。

逆に脂質代謝が優位なのは安静時。したがって、寝る前にカルニチンを飲めば就寝中の体脂肪分解→運搬のプロセスを助けますし、寝る前に飲めば夜間低血糖の予防にもなる。

カルニチンと夜間低血糖
就寝時のエネルギー源となる長鎖脂肪酸の代謝にはカルニチンが必要です。そのため、カルニチンが不足すると長鎖脂肪酸がミトコンドリアに取り込まれなくなり、糖新生が阻害され、低血糖に至ることがあります。

このようなカルニチンだけのサプリメントもありますが、ダイエットを考えるならカルニチン以外にもCLAやEGCg(緑茶エキス)も入ったLeanModeという商品がオススメです。

ほとんどのダイエットサプリには脂肪燃焼を促すという目的で唐辛子エキスやカフェインなどの刺激物が入っているのですが、LeanModeは刺激物が入っていないため使いやすいです。

アセチルLカルニチンの摂取タイミング

基本的にはカルニチンの性質も持ち合わせているので、同様に運動前、就寝前でも問題ないですが、カルニチンよりも認知機能に特化した作用があるため午前中に飲むのが効果的とされています。

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