・アゼライン酸の成分と効果の仕組み
・ニキビ・毛穴・シミへの具体的な効果
・他の成分との使い分け&併用のコツ
・おすすめの使い方・注意点
肌トラブルに悩んでいる人なら一度は聞いたことがある「アゼライン酸」。
最近はSNSや美容皮膚科でも話題ですが、
「結局どんな成分?」
「レチノールやビタミンCと何が違うの?」
と思っている方も多いのではないでしょうか。
今回はそんなアゼライン酸について、皮膚科学の視点から分かりやすく解説します。
アゼライン酸ってどんな成分?
アゼライン酸( Azelaic Acid)は、麦やライ麦などの穀物に自然に含まれる天然由来の酸。
AHA(フルーツ酸)やBHA(サリチル酸)と同じく角質ケア成分の一種ですが、刺激が少なく幅広い効果を持つのが特徴です。
もともとは皮膚科でニキビ治療薬として使われており、海外では15〜20%の高濃度クリーム(例:Skinorenなど)が医薬品として処方されています。
日本では10%前後の化粧品が主流です。
アゼライン酸の主な美容効果
ニキビへの効果
アゼライン酸は「アクネ菌の増殖を抑える抗菌作用」と「毛穴詰まりを防ぐ角質溶解作用」を持ちます。
皮脂分泌も穏やかに整えるため、ニキビの“根本原因”に多面的に働きかけてくれるのがポイントです。
しかも、レチノールのように強い皮むけを起こしにくく、敏感肌でも使いやすいのが魅力です。
毛穴・角栓改善効果
古い角質をやわらかくして除去する作用があり、毛穴詰まりを防ぎながらキメを整えます。
継続使用で「黒ずみが薄くなった」「化粧ノリが良くなった」と感じる人も多いです。
「毛穴の黒ずみ角栓に効果!」 iHerbのレビュー
思春期のニキビがおでこ〜頬にかけに細かくたくさんできていました。
また鼻の黒ずみ、角栓が気になりいろいろなニキビケアを試してきました。
炎症を抑えるトナーや、拭き取りのパットやクリーム、ティーツリーオイルなど使ってみましたが、悪化はしないものの、改善して減少するということがありませんでした。
がこちらを使い始めて3日目ひと目で違いが分かるほど鼻の黒ずみ、毛穴が細かくなってきました!このまま使って様子を見ていきたいと思います。
Cos De BAHA, AZ、アゼライン酸10美容液、30ml(1液量オンス)
シミ・くすみ改善&美白効果
アゼライン酸はメラニンを作り出す酵素「チロシナーゼ」を抑制するため、炎症後色素沈着(ニキビ跡の茶色い跡)にも効果的。
肌の透明感アップも期待できます。
炎症・赤みの抑制
皮膚の炎症反応を穏やかにし、赤みや刺激をやわらげる効果も報告されています。
特に酒さ(しゅさ)や敏感肌の方にも使いやすい成分です。
レチノールやビタミンCとの違いと併用のポイント
アゼライン酸は「レチノールほど強くない」「ビタミンCほど不安定ではない」という中間的な性質を持ちます。
- レチノールとの違い:ターンオーバー促進は穏やかで皮むけが起きにくい。
- ビタミンCとの違い:抗酸化力はやや控えめだが、毛穴・皮脂にも働きかける。
刺激が少ないため、長期的に使えるのが大きな魅力。
美白・毛穴・ニキビをまとめてケアしたい方にピッタリです。
医薬品・化粧品でのアゼライン酸濃度と選び方
海外の医薬品では15〜20%が主流。これらは医師によって処方される内容となっています。
日本の化粧品の場合は5〜10%が主流です。
初心者は5〜10%からスタートし、肌が慣れたら15%前後にステップアップするのがおすすめです。
敏感肌の方は低濃度タイプを週2〜3回から始めましょう。
こちらは濃度5%のものになっています↓
Cos De BAHA, A5、アゼライン酸5セラム、30ml(1液量オンス)
アゼライン酸の正しい使い方
使用タイミングは朝がオススメ
使用タイミングとしては朝がオススメです。
理由は、
- 紫外線との相性がよくないから
アゼライン酸は、メラニン生成を抑制する=肌の防御力を一時的に下げる性質があります。
そのため、日中の紫外線を浴びるとメラニンが抑えられている状態で刺激を受けることになり、かえって肌荒れや色素沈着の原因になることがあるんです。
つまり、「紫外線にさらされない夜」の方が安全かつ効率的に働けるというわけです。
これは他の美白成分全般(ハイドロキノン、トラネキサム酸など)にも共通するルールですね。
- 肌の修復サイクルに合っているから
人の肌は夜になると「修復モード」に入ります。
22時〜翌2時は「シンデレラタイム」とも呼ばれていて、この時間帯に細胞分裂が最も活発になります。
アゼライン酸は角質代謝を穏やかに促し、ターンオーバーを整える作用があるため、
肌が再生モードに入っている夜に使うと効果を最大限に引き出せるんです。
- 他の成分(ビタミンC・日焼け止めなど)と干渉しやすいから
アゼライン酸は弱酸性で働く成分なので、朝に使うと「ビタミンC」「日焼け止め」「メイク下地」などのpHバランスとぶつかりやすく、吸収効率が下がることがあります。
また、肌表面で酸化反応が起きるとまれにピリつきや乾燥を感じやすくなるため、スキンケア成分が落ち着いて働ける夜に使うのが理想的なんです。
夜のスキンケアで使うのが基本。朝使用する場合は必ず日焼け止めを塗りましょう。
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スキンケアの順番
洗顔→化粧水→アゼライン酸美容液またはクリーム→保湿クリーム の順番です。
注意点としては以下を守りましょう。
- 他の酸(AHA・BHAなどのピーリング剤)やレチノールとの併用は避ける
- 初回は週2〜3回から使用開始
- 乾燥が気になるときはセラミドやナイアシンアミドを併用
アゼライン酸と相性の良いスキンケア成分
アゼライン酸と相性が良い成分は以下のようなものがあります。
- ナイアシンアミド:皮脂コントロール&美白効果をサポート
- セラミド:乾燥を防ぎ、バリア機能を守る
- ビタミンC誘導体:美白を強化。ただし刺激に注意
逆に、レチノールや高濃度ピーリング成分とは同時使用しないようにしましょう。
オススメのアゼライン酸配合コスメ紹介
Cos De BAHAのシリーズ
先ほども紹介した商品!iHerbで取り扱いがあります。
濃度が5%と10%で選べるから初心者にお勧めです!
アゼライン酸 ペプチド アンプルセラム
APLBという韓国コスメブランドから発売されているアゼライン酸です。
ペプチド併用で乾燥しにくいような配合になっています。敏感肌寄りの人でも使いやすい。
AmazonかiHerbでも購入できます。
ANUA(アヌア)アゼライン酸3CICAスキンクリアトナー
これもANUAという韓国コスメブランドの商品。
濃度は15%なので結構高めです。初心者は避けて、刺激に慣れてきた方のみ購入しましょう。
iHerbだと10%の商品がありました。
まとめ:アゼライン酸で「肌の基礎力」を底上げする
アゼライン酸は、ニキビ・毛穴・くすみ・シミなど複数の肌悩みにアプローチできる万能成分。
しかも刺激が少ないため、毎日のスキンケアに取り入れやすいのが魅力です。
派手な即効性はなくても、続けるほどに肌がなめらかに整い、透明感が増していくはず。
肌の“基礎力”を育てたい方は、ぜひアゼライン酸をチェックしてみてください。