糖質選択のすすめ。質の良い糖質の選び方とは?

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このページを読むとわかること

・4つの観点から糖質の選び方について紹介

 

今回は「糖質選択」についてご紹介します。

ひと昔前は糖質制限が流行っていて、糖質を完全にゼロにまで近づけるような食事方法が流行りましたが、なんといっても糖質を完全にゼロにするのは難易度が高いことから、最近では以前ほど流行っていないのかな?という感覚があります。少なくとも自分のまわりでは。

しかし、以前のように何でもかんでも糖質を摂っていたら逆戻りですよね。

そこで持ち上がったのが”糖質選択”という考え方。

質の良い糖質を適量だけ摂って、健康になろう、もしくはダイエットしようといった考え方です。

私個人的な考えですが、このような考え方が持ち上がってきたことは嬉しく思います。糖質を完全に断つ生活と言うのは少なからず不自由ですし、食事の幅を狭めることにもなるからです。

そこで、今回は糖質選択を志す方向けにどのような観点で糖質選択を行ったらよいのかについて紹介します。

糖質選択の指標① GI値

まず、糖質選択の指標として考えるべきはGI値です。

真っ先に思いつく指標でちょっと詳しい方は聞いたことあるかと思いますが、後述するように実はそこまでシビアに考える必要はありません。

 

で、GI値とは何かについての説明から。

GI値とはグリセミックインデックスの頭文字をとったもので、簡単に言うと血糖値の上がりやすさを表す指標です。

グルコース(ブドウ糖)を100として考えた場合の血糖値の上がりやすさを相対的に表します。

例えば、うどんは85ですが、そばは54。白米は88ですが、玄米は55です。

さて、GI値の高い糖質はその分血糖値を急激に上げ、インスリン分泌を促します。インスリンは細胞に栄養を送り届ける働きがあるので、肥満ホルモンとも言われています。

したがって、できるだけ低GIの糖質を選んで、インスリン分泌を抑えてやった方が良いということになります。

また、血糖値が急上昇した場合、インスリンの働きによって血糖値が急降下します。この時に低血糖になり易くなるため、眠気や倦怠感が出ると言われています。

お昼ごはんにラーメンや白米、うどんなど高GIの食事をした時、昼食後に眠気に襲われるのはこれが原因です。

また、高GIの食べ物を食べた際の大量のインスリン分泌はいわゆる「糖質酔い」にもつながると言われています。

このような理由から糖質選択の観点からは低GIの糖質を選ぶべきでしょう。

 

しかし、先述したようにGI値は巷で言われているほど神経質になる必要はないと考えています。食べ合わせや調理法によって簡単に上下するからです。

例えば、白米単体のGI値は先ほど示したように88とそこそこ高い値を示しますが、野菜や油を含んだおかずと一緒に食べることでGI値は低下します。野菜に含まれる食物繊維や脂質にはGI値を低下させる働きがあるのです。

白米だけを食べる人は少ないでしょうから、実際問題GI値はそこまでシビアに考える必要はないと考えています。

とはいっても全く無意味ではありませんから、糖質選択の観点では白米より玄米、うどんよりそば、ジャガイモよりサツマイモ。を選択した方が良いでしょう。

糖質選択の指標② 精製度

GI値に関わる話になりますが、GI値は精製度合いが進むにつれて高くなるといった傾向があります。

精製されることによって糖質以外の栄養素(食物繊維やミネラル)が少なくなるため、GI値を下げることができなくなるのです。

したがって、できるだけ精製されていない糖質を選ぶことが大事です。

白米より玄米、精製された白いパンよりライ麦パン、そばも色が黒い10割そばの方が糖質選択には適しています。

白い糖質より色が付いた糖質を摂ろう」と言われるのはこの辺が原因だったりするわけです。

糖質選択の指標③ 消化のしやすさ

消化のしやすさと言った観点から見ると、餅が良いかもしれません。

お米に含まれるデンプンには大きく2種類あり、アミロースアミロペクチンと呼ばれます。アミロペクチンは粘り気の元となり、日本のお米はアミロペクチンが約80%含まれています。

反対にタイ米はアミロペクチンが少ないのでパラパラで、粘り気がないため日本人の口には合わないと言われています。逆に、コシヒカリは日本のお米の中でもアミロペクチンが多く粘り気が強い品種で、だからこそ多くの日本人に好まれるのだとか…

さて、このアミロペクチンですが、アミロペクチン100%の粘り気マックスなのがもち米です。

アミロペクチンは分子構造の枝分かれが多いため、消化酵素が働きやすい形をしています。そのため、お米より消化が良いのです。

消化が良いものを食べたい時はおかゆが一般的ですが、お餅も仲間に加えると良いでしょう。

糖質選択の指標④ 糖質の種類

糖質の種類も重要です。

一言に糖質と言っても、

単糖類→ガラクトース、フルクトース、グルコース

二糖類→スクロース、マルトース

多糖類→でんぷん、グリコーゲン

などがあります。

ここで単糖類や二糖類は吸収が速く、インスリンの大量分泌を伴うものが多いので、できるだけ避けた方が良いというのは最初にお話しした通りです。

これらの糖は甘いものが多くケーキやお菓子、ジュースに多く含まれていますから、食物繊維や油を用いたGI値の低減効果も望めません。

また、これらの糖質は肝臓のみ代謝されるという変わった性質を持つ糖です。

つまり、筋肉に行き渡らないため、体の栄養になりません。

さらに、インスリンも分泌しないので一度食べたら止まらない状態に。

つまり、果糖はできるだけ避けるべきなのです。

とは言っても、果糖には代謝を正常に戻す効果があるかもしれません。

肝臓からは「迷走神経肝臓枝」が走っており、そこから脳にシグナルが伝わって交感神経の活性が決まり、甲状腺ホルモンが調節されます。肝臓にグリコーゲンが満たされれば、「十分に栄養がある」と脳が考えて、代謝が通常に戻ります。

(中略)

もちろん果糖としてではなく、砂糖(果糖とブドウ糖が半々)でも問題ありません。チートのときは砂糖をいっぱい使った菓子、デザートを大量に食べるようにします。

参考:ダイエット -実践編- 山本義徳業績集

このように肝臓に優先的にグリコーゲンを貯める働きがあるので、長期のダイエットで代謝が落ちている場合はそれを回復させるのに果糖は使えるかもしれません。

とはいっても、あくまでこれは長期間厳しい食事制限や運動を続けて、代謝が落ちた人への対処法。ケーキやお菓子を食べるために言い訳として使わないように!

 

さて、果糖は読んで字のごとく果物に含まれる甘い糖質です。さらに、砂糖もグルコースとフルクトースから成る二糖類なので果糖が含まれています。

こういった“糖”には注意が必要ですが、このような良い側面もあるためあまり神経質になる必要はありません。

 

神経質になるべきはジュースなどに含まれている果糖ブドウ糖液糖です。

 

これも果糖の一種なんですが、人工的に作られた糖で中性脂肪や内臓脂肪を蓄える方向に作用します。簡単にいうと、砂糖の悪いところを取り出して、100倍に濃縮したものが果糖ブドウ糖液糖といったイメージです。

なので、砂糖や果物を避けるくらいなら果糖ブドウ糖液糖を避けるべきです。砂糖を避けるのに果糖ブドウ糖液糖を避けないのが順番が逆というか、木を見て森を見ずなのです。

 

さて、今回の記事では4つの視点から糖質選択の方法について紹介してきました。

それではここまで読んでいただきありがとうございました。

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